2007年12月24日

バイエル58番

バイエル中盤から、私が特に美しいと感じる曲を選びました。58番です。
なんと単純な音並びでしょう。だからこそ、演奏者の力が存分に発揮できる曲でもあります。心穏やかに、自らが望む音楽と向き合ってみませんか。

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2007年12月18日

バイエル80番

バイエルの中でも難曲の一つと言える、80番です。
以前、お味噌汁のCMに使われていましたね。ほのぼのとした印象の演奏だったと思いますが、私の校訂版ではアグレッシブな解釈をしました。発想標語に”Waltz”と書きたくなってしまいます。
この曲の演奏にはさまざまなピアノテクニックを必要とします。左手は常にleggiero(軽く。スタッカートと捉えてよいでしょう)で奏します。右手は提示部・再現部において拍子感の問題があり(1拍目が8分休符)、また白鍵と黒鍵間の重力移動も頻繁に出現します。さらに、展開部での短前打音、手の交差などなど…。盛り沢山です。
今回は短前打音に関するコラムをmp3プレイヤーの下に掲載しました。興味がおありでしたら、ぜひご一読ください。

余談ですが、録音に2時間もかかってしまいました。以前の録音時に比べて心は平穏だったのですが、録音を再生してみるとまだまだ精進が足りないという気がしてしまいます。…が、我が愛娘はノリノリで聴いてくれたのでアップロードすることにしました(親馬鹿ですね…)。



短前打音の奏法は2種類あります。80番9小節目を例にとると、ひとつの奏法は右手の短前打音と左手の一拍目を同時に発音する方法、もう一つは短前打音を左手の一拍目の前に発音する方法です。
どちらを用いるかについては、さまざまな議論があります。一般的に古典派以前の曲を前者、ロマン派以降を後者とすることが多いようです。
しかし、ここで問題があります。バイエルを作曲したフェルディナント・バイエルはロマン派の作曲家ですので、短前打音は後者で演奏するのかと思いきや、各社が出版しているバイエルの解説のほとんど(全てかもしれません)が、前者で演奏するように指示されています。どちらを選んだらよいのでしょうか。
私は迷わず後者を選びます。左手のG音と右手のD音による音程の響きが美しいからです。前者の奏法ですとG音とCis音で不協和音程となってしまいます。
あなたならどちらを選びますか?
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2007年12月14日

バイエル104番

バイエル終盤より、104番です。今回は下記にバイエルに関してのコラムを掲載いたしましたので、あまりややこしい話はちょっと…という方は読み飛ばしていただき、演奏の再生ボタンをクリックなさってください。

104番はソナタ形式で作られていることをご存知でしょうか。ソナタ形式で作られた曲だからスゴい、ということを話題にしようと思ったのではありません。
バイエルがメソードとして優れている点の一つに、フレーズの表記が挙げられます。バイエルの各曲には、音楽表現上の単位としてのフレーズが明記されています。フレーズの表現方法について、ここでは深く掘り下げませんが、フレーズの周期に基づいて表現された音楽は、とても自然な推進力によって曲が進行していきます。
バイエルは主に二部形式・三部形式で作られた短い曲について、フレーズ表現の方法を学ぶことができる教則本です。「難しい奏法・装飾法を習得することを目的としない」と作曲者自身が述べているので、楽曲の形式についても深入りを避けたのでしょう。その代わり、次のステップへの橋渡しの役目を果たすため、104番にソナタ形式を登場させたと考えられるのです。
バイエルの周到な配慮はこの曲に限ったことではなく、バイエルの内部でもこのような連携が行われています。例えば、57番は74番の予備練習として機能します。楽譜をお持ちの方はぜひご覧になってみてください(原書番号で参照なさってください)。このような例は枚挙に暇がなく、各曲が有機的につながっています。ですから、曲順を入れ替えたりいくつかの曲をカットしてしまうと、バイエルに込められた意図、つまりピアノを学ぶ上での筋道が崩れてしまいかねません。
104番の話に戻ります。この曲はもしかしたら世界最小のピアノソナタと呼べるかもしれません。この曲を学ぶことによって、後に本格的なピアノソナタに取り組むための下準備をすることができるでしょう。特に、ソナタ形式におけるフレーズ周期の読み解きには格好の入門曲です。
前置きが長くなりました。お読み下さった方、どうもありがとうございます。今回の演奏は、私自身が考えるフレーズ周期のとらえ方についての提案です。あくまで一例にすぎませんので、より音楽的な表現が思いついた方はぜひ追求なさって下さい(私にもコッソリ教えてください)。

12/14追記:上記「世界最小のピアノソナタ」の件についてですが、我が師である野村茎一先生の104番についての解説「厳格で整然とした古典ソナタ形式で書かれた、小さなピアノソナタの1楽章」という表現がより適切ですので、こちらに改めさせていただきます。


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2007年12月04日

バイエル106番

またまたご無沙汰いたしました。
今回はバイエルの最終曲、106番に挑戦です。
単なる半音階の練習曲ではありません。この曲が内包するドランマティコ性は、ショパンエチュードのそれに匹敵する言っても過言ではないでしょう。バイエルの最後を飾る名曲です。
デジタルピアノでの録音です。

posted by ジュニア at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 演奏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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