2009年01月25日

バイエル33番

インスピレーション欠乏症はどこかへ吹っ飛んでいってしまいました。連弾曲33番に挑戦です。デジタルピアノの多重録音機能を使い、一人二役をこなしました。



楽譜をご覧になればお分かりになる通り、先生側の伴奏が疎なので、音数の多い生徒側がフレーズ表現の主導権を握ることになります。これまでの学習成果が試される曲です。
さて、なぜ32〜34番で連弾曲が再び登場するのでしょうか。それは、31番以前は両手共にCポジション、つまり右手1指および左手5指が”ド”の位置で固定されていましたが(第2番を除く)、32番からはGポジション、右手1指・左手5指が”ソ”の位置での演奏が導入されるからです。
新しいポジションでの演奏に対して、バイエルではとても周到な準備がなされています。
32〜34番での連弾では、バイエルにおいては2番以来となるG-durの響きおよびGポジションを復習し、さらに独奏への準備を施す役割を果たします。意外と知られていませんが、33番は2番の変奏曲になっています。和声進行が同じなのはもちろんのこと、2番の生徒側「ソ・シ・ラ・シ…」の音が33番の生徒側の旋律に組み込まれています。ぜひ楽譜をご覧になって探してみてください。
35番の独奏では一端C-durに戻り、まず左手のみGポジションが導入されます。右手にはこれまでに弾き慣れているCポジションでの順次進行の旋律を配置することで、左手の学習に対する負担が軽減されています。
次曲36番もC-durですが、左手は35番の音並びが部分的に使用されており、Gポジションに慣れ親しむ意味を持ちます。右手は前曲より複雑な音型です。
37番でようやく両手共にGポジションへ移行し、G-durの独奏を行います。調号のシャープが付いていませんが、これはこの段階での楽典的な学習を軽減するための措置であり、調については第2部(65番以降)の音階の練習の部分で解説されます。
この曲は先に連弾している34番の独奏曲のような面持ちで、フレーズのつくりも似ているため、学習者は曲の解釈に対して難しさを感じることは少ないことでしょう。この曲でGポジションの導入は完了し、38〜40番では弾きなれたGポジションで早速、反復保持音の学習を行ないます。

ほとんどレスナー向けの解説となってしまいましたが、この例に限らずバイエルでは新しい学習事項に対して慎重かつ綿密な考慮がなされており、高い完成度を誇る数少ないピアノメソードと言うことができましょう。
posted by ジュニア at 02:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 演奏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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