2007年12月18日

バイエル80番

バイエルの中でも難曲の一つと言える、80番です。
以前、お味噌汁のCMに使われていましたね。ほのぼのとした印象の演奏だったと思いますが、私の校訂版ではアグレッシブな解釈をしました。発想標語に”Waltz”と書きたくなってしまいます。
この曲の演奏にはさまざまなピアノテクニックを必要とします。左手は常にleggiero(軽く。スタッカートと捉えてよいでしょう)で奏します。右手は提示部・再現部において拍子感の問題があり(1拍目が8分休符)、また白鍵と黒鍵間の重力移動も頻繁に出現します。さらに、展開部での短前打音、手の交差などなど…。盛り沢山です。
今回は短前打音に関するコラムをmp3プレイヤーの下に掲載しました。興味がおありでしたら、ぜひご一読ください。

余談ですが、録音に2時間もかかってしまいました。以前の録音時に比べて心は平穏だったのですが、録音を再生してみるとまだまだ精進が足りないという気がしてしまいます。…が、我が愛娘はノリノリで聴いてくれたのでアップロードすることにしました(親馬鹿ですね…)。



短前打音の奏法は2種類あります。80番9小節目を例にとると、ひとつの奏法は右手の短前打音と左手の一拍目を同時に発音する方法、もう一つは短前打音を左手の一拍目の前に発音する方法です。
どちらを用いるかについては、さまざまな議論があります。一般的に古典派以前の曲を前者、ロマン派以降を後者とすることが多いようです。
しかし、ここで問題があります。バイエルを作曲したフェルディナント・バイエルはロマン派の作曲家ですので、短前打音は後者で演奏するのかと思いきや、各社が出版しているバイエルの解説のほとんど(全てかもしれません)が、前者で演奏するように指示されています。どちらを選んだらよいのでしょうか。
私は迷わず後者を選びます。左手のG音と右手のD音による音程の響きが美しいからです。前者の奏法ですとG音とCis音で不協和音程となってしまいます。
あなたならどちらを選びますか?
posted by ジュニア at 01:39| Comment(5) | TrackBack(0) | 演奏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
最近30代にして、初めてピアノを習い始めた青柊と申します。

“大人のピアノ教室”に通い始めて一ヶ月、私の希望で副教材にバイエルを使用しています。

まだ、21番までしか到達していませんが、このブログを参考にさせていただいて練習したいです。

よろしくお願いいたします。
Posted by 青柊 at 2007年12月20日 23:23
>青柊さま
はじめまして。当ブログをご覧いただきありがとうございます。

バイエルは私たちの「美しさを感じる心」によって、その真価が表れると考えています。心を研ぎ澄ませて、ご自身が美しいと感じる音楽をぜひ演奏なさってください。当ブログがその参考となるならば、これ以上の喜びはありません。
私自身の演奏はまだまだ精進が足りませんが、このブログと共に成長していきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
Posted by ジュニア at 2007年12月21日 23:27
始めまして。

僕は、今年の9月からピアノを習い始めた、まだまだ初心者です。

丁度僕も80番を弾けるようになったのですが、ジュニアさんが弾いた80番とはまったく違い、とても感動させられました。

これからも、参考にさせてもらいますので、宜しくお願いします。

更新など、頑張って下さい!
Posted by バリサク at 2007年12月24日 14:33
>バリサクさん

はじめまして。うれしいコメントありがとうございます。ホメられると一日中舞い上がってしまいます。
私自身も先生から習っている身です。バイエルは既に全曲の合格をいただいたのですが、いまだに練習を続けています。
バイエル最後の曲である106番の合格をいただいた時に、「私の演奏は先生に全然かなわない」と感じました。先生の方が106番をカッコよく弾くのです。当然といえば当然なのですが、そのショックによって「自分にも美しい演奏ができるかもしれない」と思うようになりました。そこから、レッスンで合格した曲を追及するようになったのです。
このブログにアップしている演奏は、私の今の実力を表しています。以前よりは上手くなっているのかもしれませんが、まだ「これでよし」という演奏はできたことがありません。しかし、このことが私をバイエルの虜にしているのでしょう。より良い演奏ができた時の喜びは、他にかえ難いものがあります。

バリサクさんは私の演奏に何かを感じてくださいました。そのことは、ご自身の演奏がさらに変化できることを表しています。ぜひ、バリサクさんの想像する音楽を表現なさってください。

長くなりました。今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by ジュニア at 2007年12月24日 17:11
けいおん
Posted by 秋真 澪 at 2010年10月08日 19:16
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